このページでは、HowTo オーリー(基礎編)の効率的なトレーニング方法を公開します。
しっかりマスターしましょう!
トレーニングフロー
STEP1.つかまり立ちオーリー
初めてオーリーの練習を始める場合、まずはフェンスや塀など掴まれれるものがある場所で止まってのオーリーから練習をスタートしましょう。
ここでの目標は、ジャンプしながらテールを弾く動作と、4輪同時の着地を覚えることです。
まずは高く飛ぶことは意識せず、オーリーの動作の確認ができればファーストステップはクリアです。
STEP2.止まった状態でのオーリー
いきなり進みながらオーリーをするのは少し怖いと思うので、まずは止まった状態でオーリーをしてみましょう。
ここでの目標は、重心を崩さずデッキ上でバランスを保ちながらオーリーの動作ができるようになることと、テールを強く弾いてデッキを浮かせられることです。
テールヒットが安定してできるようになったら次のSTEP.3に進んでしまって大丈夫です。
STEP.3進みながらオーリー
恐怖を感じない程度にプッシュで加速をつけながらオーリーをしましょう。
いきなり高さのある障害物をオーリーで飛び越えるのは難しいし怖いと思います。
まずは、駐車場などの白いラインや地面の模様など、引っかかってつまずく恐れのないものを飛び越えるようにするとよいでしょう。
STEP.4物越えオーリー
STEP.3でプッシュからのオーリーが安定して飛べるようになってきたら、少しずつ高さのある障害物を飛び越える練習を行いましょう。
高さの低いものから始め、飛べるようになったら徐々に高さを上げていきます。
物越えの練習で一般的によく使われているのが、工事現場などでよく見かけるカラーコーンです。
2個のカラーコーンを互い違いに組み合わせることで高さを調節できるので、自分のレベルに合った高さを設定して段階的に物越えの練習をすることができます。
2つのカラーコーンを組んだ状態のことを”組みコーン”また、単体のカラーコーンを立てた状態のことを”縦コーン”と呼びます。
この縦コーンをオーリーで飛び越せるようになることがスケーターとして一つのステータスとなります。
組みコーン
↓
縦コーン
の順に目標を上げていきましょう。
コツ・ポイント
・オーリーで飛び上がってから着地までは、0.5秒くらいです。
考えるよりも感じろ「Don’t Think,Feel!」
反復練習で動作を体に染み込ませる事が大切です。
・オーリーの高さを決めるのは空中での腰の位置の高さです。
しっかりとデッキを弾くことができても、それ以上に自分の体が高く飛び上がっていなければオーリーを高く飛ぶことは絶対にできません。
オーリーで高さを出すことができずに悩んでる方は自分自身の体がちゃんと飛べていないからかもしれません。
ここでオススメしたいのは自分のオーリーを動画で撮影してみることです。
じっくりと動画を見て自分の腰の位置が十分に上がっているか客観的にチェックしてみましょう!
「己が下手さを知りて一歩目(安西先生)」
・走りながらのオーリーを始めたら止まって練習をしないこと!
止まった状態でのオーリー練習はあくまで一連の動作を確認するためのものです。
たしかに進んでのオーリーは怖いですし難しいので、上手くいかないと止まった状態のオーリーに戻りたくなるかもしれません。
しかし、止まった状態と進みながらのオーリーは、テールヒットの感覚やノーズ足のコントロールが微妙に異なります。
進みながらのオーリーが上手くいかないからといって止まった状態でのオーリーに後退してしまうと、余計にドツボにはまってしまいなかなか前に進めなくなってしまう危険があります。
テールヒットのアドバイス
良いオーリーは良いテールヒットから!!
テールヒットとは、テール側の足でテールを弾く行為です。
ノーズ足で擦り上げることばかりに集中し過ぎて、テール足への意識がおろそかになっている初心者の方を見かけることも少なくありません。
デッキを擦る動作はもちろん大切ですが、その大前提としてテールを強く鋭く弾く動作がオーリーをするうえでは最も重要なポイントだと言えます。
次のアドバイスを参考に”良いテールヒット”を身につけましょう!
・テールは”踏む”じゃなく”弾く”もの!
テールヒットは、しゃがんでため込んだエネルギーを、腰から太もも、ひざ、すね、足首、そして足先へと伝達し親指の母指球の一点に集中させテールを打ち抜くイメージで行います。
テールヒットは、あくまで”弾く”であって”踏む”のではありません。
テール側の足首をムチのように使って素早く鋭くテールを打ち抜く感覚を身に着けましょう。
・その”力”をムダにしないで!
テールヒットの瞬間に着目した時、足、テール、地面の3つが同時に接してはいけません。
テールヒットは、「足でテール越しに地面を蹴る」のではなく、「足でテールを蹴って地面に叩きつける」のが正しい動作になります。
・叩いたテール足が反発を吸収してしまうため、デッキが垂直方向へ跳ね上がろうとするエネルギーを殺してしまう
・テールとテール側のウィールが地面に接地することになり、デッキの立ち上がり角度が浅くなってしまうため、ノーズ足の擦り上げの力が伝わりにくい
【 GOOD 】 足でテールを蹴って地面に叩きつける
・テールが地面に触れる瞬間に足が離れているため、デッキが地面に叩きつけられて跳ね上がろうとするエネルギーを邪魔しない
・テールヒットの直後にテールが地面から浮き上がり、なおかつデッキが垂直に近い角度で立ち上がろうとするため、ノーズ足の擦り上げの力が伝わりやすい
正しいテールヒットの感覚を確認してみよう!
テールヒットにつまずいたら、次の動作で正しいテールヒットができているか確認してみましょう。
動作としては、デッキから降りて手に取る時にスケーターがよくやる”テールを弾いて立ち上がってきたデッキをキャッチ”する動きです。
これを、「足でテールを蹴って地面に叩きつける」を意識してやってみましょう。

2.「足でテールを蹴って地面に叩きつける」を意識してテールの中心を弾く
3.弾いたテールが地面から浮き上がり、垂直方向に立ち上がる
4.浮き上がったデッキのノーズを手でキャッチする
この動作が正しくできていれば、デッキが左右にブレることなく(フリップ回転が入ることなく)、テールと地面が離れた状態のデッキをキャッチすることができるはず。
あとは自分がデッキに乗った状態でこの正しいテールヒットができれば、しっかりとした高さのあるオーリーを飛ぶことができるはずなので是非チャレンジしてみてください!
応援メッセージ
プッシュやチクタクを習得したら、次にオーリーを練習するというのはもちろん悪くないことですが、オーリーはスケートボード初心者にとって最初で”最大の関門”ともいうべき難解なトリックなので決して簡単ではありません。
オーリーに挑戦して挫折しスケートボードを諦めてしまう方も少なくないでしょう。
オーリーを習得するには筋力と体幹が必要になります。
何より人類はスケートボードに乗るための体で生まれてきたわけではないのです。
このスケートボードという「難解で非生産的で、なおかつ我々を魅了してやまないストリートカルチャーの権化」とも言うべき物体に時間をかけて向き合い自らの体の一部とする必要があるのです。
要するに、それだけオーリー習得には多大な時間とトレーニングが必要になるということです。
しかし、オーリーだけをひたすら練習し続けるのはあまりに過酷で息が詰まってしまいます。
同時進行でオーリーを使わないトリックも織り交ぜながら練習するとよいでしょう。
スケートボードの魅力はオーリーで高く飛ぶことだけではないし、あえてオーリーを使わないトリックのほうがスタイリッシュに魅せられることだってあります。
オーリー以外のトリックを練習することは遠回りのように思えますが、実はオーリー習得への近道だったりもします。
なによりスケートボードはストリートで生まれた”あそび”なのだから楽しむという本質を忘れずに、トリックも習得していけるとよいと思います。
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