【FILM TRUCKS/フィルムトラックス】乗り慣れると楽しいRAWをレビュー

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この記事では、ヨーロッパ発の新興ブランド「FILM TRUCKS」のトラックを使用して感じたことを、紹介していきたいと思います

「FILM TRUCKS」とは

 

「FILM TRUCKS」は、フランスのスケートブランドである「CLICHE 」(クリシェ)を立ち上げたスケーターの“Jeremie Daclin”が手掛けるトラックブランドです。

 

ストリートトリックはもちろん、スラッピー系のトリックを得意とするJeremie Daclinのこだわりが随所に盛り込まれています

 

[シリーズ]
・RAW TRUCK – 表面がRAW(研磨なし)。無骨な印象のベーシックモデル★この記事でレビューしているトラック

 

・HOLLOW KINGPIN TRUCK – 中空キングピンを搭載した軽量化モデル

 

・INVERTED KINGPIN TRUCK – キングピンを逆打ちで取付けた”倒立キングピン”を採用。グラインド中にキングピンが当りにくいモデル

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RAW TRUCKの特徴・メリット

FILM TRUCKSの「RAW TRUCK」を入手し、3ヶ月ほど使用して感じた事を紹介します

セッティング

 

デッキサイズ8.0インチ
FILM TRUCKS 「RAW TRUCK」 5.25
ボーンズSTF 52ミリ

ストリート向けのセッティングで使用しました

重量

実測平均-352g

デザイン性

 

上記のシリーズのところでも記述したとおり、RAW TRUCK はUNPOLISHED(研磨なし)になっています。

そのため、表面は鋳造したままの少しザラザラとした感じの”無骨な雰囲気”

 

ベースプレートには、スラッピースポットの代名詞である「レッドカーブ」を彷彿とさせるデザインが盛り込まれています。

FILM TRUCKSを扱っている各ネットショップを見てもカラーバリエーションはまだ少ないので今後の展開を期待したいところ

使用感

 

FILM TRUCKSのブッシュ(トップブッシュ側)は、トラックのハンガーとキングピンの間に食い込むようなテーパーがかかった特殊な形状になっています。

これによりブッシュをセンターに保持することができ、安定したクッション性に貢献しています。

 

そしてFILM を使用してまずはじめに感じた事は、“ターン時の反応の速さ”です。

 

体重をかけデッキを左右に傾けた時の反応が驚くほど速く、キビキビとした回転半径の小さいターンが可能です。

しかも、特殊形状のブッシュ搭載により、ソフトブッシュにありがちな”曲がりっぱなし”ではなく、しっかりとした反発力で支えてくれる安心感もあります。

 

これまで使ってきたどのトラックにもない独特な曲がり方に、良い意味でショックを受けました。

 

 

また、ぼくがトラックの買い替えを考えていた1番の要因である”ウィールバイト”ですが、FILMのトラックを使う事でこの問題も解決しました。

 

しなやかでキビキビとしたターン性能を有しながら、それでいてウィールバイトが少ないという絶妙なバランスを実現した“革命的なトラック”と言えるかもしれません

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フラットトリック

 

「FILM TRUCKS」独自設計のブッシュは、単にターン性に優れているだけでなくしっかりとした安定感”も魅力の1つだと思います。

 

この相反する可動の両立を表現するのは少し難しいのですが…

多くのトラックの可動イメージが”半円”だとすると、「FILM 」の場合は”台形”を思い浮かべて頂けると分かりやすいかと思います。

 

つまり、

・体重による荷重のかけ方がデッキに対して垂直に近い時には、抜群の安定感◎
・一方で、左右に大きく荷重をかけて傾けると、切れ味の鋭いターン◎

 

そのため、フラットトリック時に大きくしゃがみこんで“ため”を作った時や、多少ムリな体勢で着地をしてしまった時でも安定感があり、ウィールバイトも非常に少ないというストリートでの使用にもってこいな可動になっています。

グラインド

 

多くのトラックは、キングピンの高さがハンガーよりわずかに低い程度か、ほとんど変わらないものが多く、グラインドによって少しでもハンガーが削れてくるとすぐにキングピンが接触し削れてきます。

 

キングピンが接触するとスムーズなグラインドができなかったり、キングピンナットが破損してしまうことも…

 

FILM TRUCKSのトラックは、キングピンがハンガーの高さより引っ込んでいるため、グラインドトリックでキングピンが接触しにくい設計になっています。

 

僕も3ヶ月間ガッツリとコンクリートや大理石の縁石でゴリゴリに削り倒したのですがキングピンにダメージを与えることはできませんでした…笑

耐久性

 

キングピンには、航空機にも使用される耐久性に優れた素材が使用されているようです。

3ヶ月間の検証では、特に耐久性について心配なところは見受けられませんでした。

もっとも、3ヶ月の耐久テストでは、完璧な検証結果とは言えないかもしれませんが、僕が使用してきた他ブランドのトラックでは、使い始めてすぐ部分的に破損して使えなくなったケースも少なからずありました。

今回そういった初期不良もなかったので安心しました。

 

気になったところを挙げるとすれば、

アクスルナットが2回外れてウィールが脱輪してしまったことです。

 

おそらくこれは、スラッピーによってアクスルナットが削られて緩んでしまったことが原因と考えられるのでトラック自体の不具合ではないでしょう

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RAW TRUCKのデメリット

 

ここまで良い点ばかりになってしまいましたが、気になるのはデメリットの部分です。

 

「FILM 」のトラックは、ターン性の“クセが強い”です。

 

上記のフラットトリックのところで、「FILM 」の可動を“台形”に例えましたが、

 

もう少し詳しく解説すると

体重の傾きが1~5までは安定していてブレないが、6~8になると鋭く曲がり、9~10になると反発して押し返してくれるといったイメージです。

 

悪く言えば、5と6の境目の動き方の差が極端なので、ふとしたタイミングにこの境目でトラックが自分のイメージと違う可動をすることがあります。

 

初めのうちは、この極端な可動の変化に惑わされましたが、今ではこの”クセの強さ”はあまり気にならないですし、むしろこの男らしい極端な可動が気に入っています!笑

 

各トラックブランドによって特色があり、ブランドを変えると慣れるまでにある程度の時間が必要になります。

 

フィーリングに関しても個人差や好き嫌いがあるので、あくまで僕自身の印象なので参考程度にして頂ければと思います。

まとめ

 

「FILM TRUCKS」は、街中の縁石を攻めたいバチバチのストリート系スケーターには、絶対にオススメしたいトラックです。

 

グラインド中にキングピンが当たりにくい設計のため、スラッピーはもちろん、スミスやフィーブルも流しやすくなるのでトリックの幅が広がります。

 

何よりグラインドの感触が

「最高に気持ちがいい!」

の一言!

 

また、「FILM TRUCKS」のターン性と安定感の両立は嬉しい誤算でした。

 

過去様々なブランドのトラックを使用してきましたが、どのトラックも純正ブッシュのままでは足回りが緩く、ウィールバイトを恐れてハードブッシュに交換して使用していました。

 

「FILM TRUCKS」の純正ブッシュはクセがあるものの、一度慣れてしまえば、僕が抱えていた全てのトラブルを解消してくれた最強のブッシュです。

 

またブッシュを交換する必要もないので、手間もお金もかからないというのも非常に嬉しいポイント!

 

みなさんも、スラッピーがしたくなる不思議な魅力を持つトラック「FILM TRUCKS」を試してみてはいかがでしょうか?

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